売主の瑕疵担保責任

①売主の瑕疵担保責任

瑕疵とは隠れた欠陥の事です。購入した不動産に隠れた欠陥(瑕疵)が見つかった場合、原則として売主
に補修義務が発生します。これを売主の瑕疵担保責任と言いますが、中古住宅売買においてトラブルが多い
事項の1つですので、当社でも売主・買主に対して事前に説明しています。

※時々、不具合があれば何でも瑕疵だ!と勘違いされている方がいますが、見えている欠陥は瑕疵には
該当しません。ちょっと注意したくらいでは発見できないような隠れた欠陥の事を言います。
(雨漏りや建物の傾きがあっても、それを告知した上で相応の価格で取引きすれば瑕疵とは言いません)

例えば、新しい建物は不具合が少ないから価格を高く、古い物件は不具合が多いから価格を安く設定します。
隠れた欠陥があると価格に見合った物件の価値が無くなるため、その分を金銭等で補う目的で瑕疵担保責任
があるわけです。

見えている欠陥やちょっと注意すれば分かる欠陥があれば、それを前提とした売買価格を提示します。
不具合があるのを前提として価格を安くし設定しているのに、引渡し後の不具合は売主が全て補修する・・。
というのは変だというのは常識で考えれば分かると思います。

これが正当事由として通るとしたら、そもそも中古住宅の売買自体が成立しません。

※ちなみに、過去にあった自殺や事故・火災などは心理的瑕疵にあたります。
バレなきゃいいや・・と思って売主が事故物件である事実を隠すと、契約後にその事実が発覚した場合に
不動産会社だけでなく売主が一般人でも責任追求される場合があります。

これは瑕疵担保免責特約付きで契約をしても、知っていながら隠していた瑕疵までは免責されません。
事実は隠さずにきちんと話しましょう。

②瑕疵担保責任の期間

売主の瑕疵担保責任期間は、宅建業者が売主の場合、引渡しの時から2年間以上ですが、不動産業者
以外が売主の場合は、2ヶ月~3ヶ月が一般的です。(宅建協会の書式では2ヶ月、FRK書式では3ヶ月)
新築住宅の場合、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分について10年です。

この辺りは、民法上の規定と宅建業法、品格法等の規定が異なります。

給湯器などの付帯設備に瑕疵担保責任を付加する場合、消耗品なので長くても数ヶ月程度です。

③瑕疵担保責任の範囲

瑕疵と言っても、どんな瑕疵でも売主に瑕疵担保責任が発生するわけではありません。中古住宅取引では、
構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分に限定する事が多いです。 住宅設備などの消耗品に
瑕疵担保責任を付けるケースもありますが、一般的には買主の責任と負担で補修します。

「構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分」の定義は、住宅の品質確保の促進等に関する
法律施工令第5条に記載されていますが、簡単に説明すると、建物の基礎、土台、梁、壁、柱、屋根、
給排水管等、ちょっと注意したくらいでは分からない隠れていて見えない部分です。

また、宅建業者が売主の場合と、宅建業者以外が売主の場合では異なり、新築の場合と中古住宅の場合でも
変わってきます。ちょっとややこしいのですが・・。

不動産会社が売主の場合は、一般人が売主の仲介よりも責任が重くなり、原則として付帯設備についても瑕疵
担保責任が及ぶとされていますが、実務では、設備も瑕疵に含める場合もあれば、その分を値引きで対処する
場合もあり、実務上はケースバイケースです。マニュアル通りにいかない事もあります。

ただし、付帯設備に関しては、後々のトラブルを避けるために、売主に設備の利用状況等を付帯設備表に記入
してもらい、分かっている不具合があれば契約時に買主に対して説明をします。

当社が売主の中古住宅の場合だと、付帯設備が古ければ新品に交換して販売しています。
また、引渡し時に各設備が正常に動作する状態で引渡しをしています。

一般の仲介取引の場合は瑕疵担保責任の範囲を、①雨漏り、②白ありの害、③構造上主要な部分の木部の
腐食、④給配水管の故障等・・の4大項目に限定している契約書式もあります。不動産業者はプロだから
責任が重く、一般人は素人だから責任も軽いという考え方もあるようです。


④瑕疵担保免責特約

「瑕疵担保の責任は一切負いません」という特約の事を瑕疵担保免責特約と言います。
建物の築年数が経過していると、瑕疵(欠陥)が出てくるものなので、ある程度築年数の経過した建物の
場合には、瑕疵担保免責特約を付ける事もあります。

この件ついて、売主が宅地建物取引業社でない場合は、「瑕疵担保の責任は一切負いません」
という特約も、売主買主の双方が合意すれば有効ですが、売主が宅地建物取引業者の場合には、
「瑕疵担保の責任は一切負いません」と記載しても「、民法第570条が適用されるため、瑕疵担保免責
特約は無効となります。

なお、民法第570条の瑕疵担保責任の請求期間は、「隠れた瑕疵を発見してから1年以内の請求」となり
ますので、注意して下さい。

ちなみに、売主が隠れた瑕疵があるのを知っていながら黙っていた場合は、瑕疵担保免責特約は無効
になります。売主が業者か一般人かは関係ありません。自殺など心理的瑕疵があるのを隠すと、後から
買主がその事実を知った時に損害賠償請求等をされる可能性がありますから注意しましょう。

では、買主が購入後に適切な維持・管理を怠った為に発生した瑕疵の場合はどうなのでしょうか。

例えば、ベランダの防水が必要である事を伝えているのに、防水をしなかったため雨漏りが発生した場合とか、
室内の換気をしなかった為に起きた内部結露などが該当しますが、購入後に買主が手入れを怠ったり適切な
維持・管理・使用方法をしなかった為に発生した瑕疵まで売主が責任を負うのは変ですよね。

この場合は、原則として、買主に修復費用が発生します。常識的に考えてどうなのかという事です。

以上、瑕疵担保責任の考え方について、実務上の対応もふまえて書いてみました。




   

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