売買契約書(宅地建物取引業法第37条)の解説


●売買契約書「宅地建物取引業法第37条」


売買契約書の記載内容は、売買目的物件の表示と売買代金の総額・代金支払方法・融資利用特約等の
申し込み金額や期限などです。

その他、重要事項説経書に記載した内容以外にも、取引きにおいて重要な部分(宅地建物取引業法47条
1項)や売主・買主それぞれの取り決めなどがあれば「契約書特約条項」覧に記載します。
ここでは、宅建協会の書式に基づいて、重要だと思われる事項について説明します。


①売買の目的物の表示

売買対象となる不動産について登記簿謄本の内容が記載されています。
土地なら、所在、地番、地目、地積、持分等、建物なら所在、種類、構造、床面積等が記載してあります。


②売買代金、手付金の額および支払い日

売買代金の内訳や手付金の額、引渡し予定日時や残代金の額などが記載してあります。

これらの項目は契約書にて明確にする必要があり、もし、引渡し予定日が遅れる可能性がある場合は、
契約書にその事を明記したり、覚書を作成して売主・買主に記名押印してもらった方が良いでしょう。


③その他約定事項

ここでは、所有権移転・引渡し日、公租公課の起算日、手付け解除の期限、違約金の額、反社会的勢排除
に関する違約金の額を記載しています。公租公課とは、固定資産税・都市計画税の事です。

固定資産税等の清算は、1月1日を起算日として引渡し日の前日までが売主、引渡し日以降が買主負担で
清算金額を計算します。

手付け解除の期限は、売主が一般個人の場合に設定します。不動産会社が売主の場合には、手付け解除の
期限が定められていません。手付け解除期限を過ぎたり、お互いが約束を守らない場合は、違約金として売買
代金の20%相当額が発生します。

ただし、売買契約書条文にも書かれていますが、契約解除期日前でも売主・買主が履行に着手した場合は、
手付金の放棄だけでは解除できなくなり、違約金が発生します。履行の着手とは、売主・買主が引渡しに向けて
所有権移転登記などの準備に入る段階をさします。

例えば、買主の住宅ローンが承認になり所有権移転の準備が整った場合、買主が履行に着手した事になり、
売主は手付金の放棄だけでは解除できない可能性がありますし、「売主は引渡し前まに駐車場を作る」という
特約をした場合、駐車場工事に入った段階で「やっぱり買うのを止めたい・・」と言った場合、既に売主は履行に
着手していることになり買主は手付放棄だけでは契約解除できません。

この段階になると、手付金だけでは現状回復が難しい場合が多いため、この場合は、手付金とは別に違約
金が発生するような取り決めになっています。


④融資利用の特約

融資申し込み先、融資承認予定日、融資金額、融資未承認の場合の契約解除期限が記載してあります。
買主が住宅ローンを使う場合、万が一ローンが通らなかった場合のことを考慮して、売買契約書に融資利用の
特約を記載します。

この特約は、万が一、融資が承認にならなければ、契約を白紙に戻すという特約です。
理由は、手付け解除や違約解約と違って、買主に落ち度があるわけではないし、ローンが承認にならなかった
場合にまでペナルティを課すのは買主にとって不利益となるため、この場合は無条件解約となります。


⑤瑕疵担保責任の範囲

瑕疵とは少し注意したくらいでは発見できない隠れた欠陥の事です。購入した不動産に隠れた瑕疵(欠陥)が
発見された場合、通常、売主は瑕疵担保責任を負う事になります。売買契約書には、瑕疵担保責任の有無、
期間などを記載します。

瑕疵担保責任の範囲は、宅建業者が売主の場合と、宅建業者以外が売主の場合では異なり、また、どんな
瑕疵でも売主が責任を負うわけでなく、構造耐力上、主要な部分と雨水の浸入を防止する部分などに限定
するケースが多いです。※宅建業者が売主の場合の方が責任の範囲は大きい。

売主の瑕疵担保責任期間は、宅建業者が売主の場合、引渡しの時から2年間ですが、宅建業者以外が
売主の場合は、2ヶ月~3ヶ月が一般的です。ちなみに、新築住宅の場合、構造耐力上、主要な部分と
雨水の浸入を防止する部分について10年です。 

詳しくは、瑕疵担保責任のページで説明。


⑥その他、特約条項

重要事項説明で義務化されているものは、最低限、これだけは説明して下さい!というものです。

それ以外にも、その事実を告げなかったり、事実と違う事を告げたりする事によって取引の当事者に
重大な不利益をもたらすおそれのある事項として、宅地建物取引業法第47条1号「重要な事項」の
説明が義務付けられています。

重要な事項とは、例えば、日照・通風・眺望に影響の出る近隣の建築計画、騒音・振動・臭気、自殺、
暴力団事務所の存在などです。これらは購入意思の決定に重大な影響を与える事項だからきちんと
説明して下さいね!という事です。

その他、売主・買主双方での取り決め等があった時も、特約条項に記載します。


※余談ですが、約30年前は重要事項説明も義務付けられていなかったようです。不動産取引において
色々なトラブルが発生する度に新しい法律が出来て説明事項が追加され現在に至ります。
説明が細かくなった分、解釈をめぐって新たなトラブルを生んでいる気がします。


   

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